2007年7月1日日曜日

純愛小説

◆読んだ本◆

・書 名:純愛小説

・著 者:篠田節子

・出版社:角川書店

・定 価:1,400円

・発行日:2007/5/31

     

◆評価◆

・中高年の愛度:★★

・有り難迷惑/おせっかい/自己中心度:★★★

・愛と憎悪度:★★★


◆ひとこと◆

中高年を主人公にした、愛とそこから派生する重たい感情を描いた短編集。


恋愛を第三者的に描いているところが、この短編集のユニークなところ。

二人だけの世界にのめり込んでいるカップルも、傍から見ればへんてこで愚かしいだけだったり。

しかし、当人に言わせれば、他人の忠告などよけいなお世話といった感じで。


「愛は盲目」ということで、取りあえず納得しそうな短編集。



印象的だったのは「鞍馬」という短編。


独身のまま実家に留まり、母親の介護をしてきた65才の女性。自分の人生を妹達と母親のために捧げたような彼女が、人生を賭けたような恋をする。


彼女の気持ちの動きと、彼女を心配する妹の感情が、微妙にねじれてズレている。

人の事を心配しているようで、実は自分の事しか考えられないのが、人というものなのか。


顛末も寂し気でありながら、それでも自分の気持ちを具体的に発露したいという主人公の執念みたいなものが伺えて、ちょっとびびる。



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